第二十七回はメジャー妖怪垢嘗めです。
もう二口女の時と同じく、メジャーすぎてあんま書く事がない気がします 笑。
妖怪の“由来”というやつは種類によっていくつかに大別できるわけですが、垢嘗めはいわゆる『教訓づけ』の為に由来する妖怪になります。
「いい子にしてないとブギーマンが来るよ。」の系統です。
夜な夜な風呂場に現れては垢を嘗めていくだけの妖怪で、それにより綺麗になることもなく悪化することもなく、ただ風呂に侵入されるだけなのですが、確かに夜な夜な風呂場に侵入者がいるというのは、しかも垢を嘗めるという変態的な侵入者がいるというのは気持ちの悪いもので、垢嘗めが来ないように風呂場を綺麗にしなさいという、そういう妖怪です。
似たようなのにこれまたメジャーな天井嘗めというのもいますが、コイツは別にそういう戒め的な由来はなく、どちらかというと、いつの間にか出来る天井のシミを作る犯人ということになってます。
中にはこれを捕まえて、天井を掃除させていたという、なんともいえない感じのお話も残っております。
また嘗め女なる妖怪もいますが、これは普通以上に尋常じゃなく男を嘗める女性の事で、これはなんていうか妖怪というよりちょっと変わった性癖の持ち主ですね 笑。
話がそれました。天井もそうですが、昔の風呂場なんてのも今とはまるで存在感が違った事も、こういう妖怪創造の手助けになったんだと思います。教訓的意味以上に。
確かにちょっと家の中とは違う空間にある、そして水の存在のある場所というのは、夜に蠢く方々を想像するのにベストな場所だと思います。昔は風呂になめくじは普通だったでしょうから。
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