アヌン・ポン・ラーマとアヌン・コン・ラーマ。通称ヘルポン子とヘルコン子。
…はどうでも良くて、待望のヘルボーイ続編を一昨日観に行ってきました!
面白かったです。とても。楽しかった!!というのが一番の感想です。
1の時点ではキャラクターの魅力は充分あったんだけど、(多分)あまり予算がなくて、不完全燃焼な感じがあったので、今回は予算がありそうだから大丈夫!と思いつつ、ただの金かかってるよ祭りな映画になってやしないかと少し危惧もしつつ、でもキャラ好きだし監督を信じてるから、ヘルボーイを全く知らないinaさんakitoさんひつじさんを無理やり誘い観に行ったのだけども、信じていつつも、もしハズレ映画だったらみんなに申し訳ないなーとか思ってたんだけども、
完っ全っに杞憂でした。
大学入ってから観たアクションエンタメ映画の中で、僕は一番楽しめました。(ダークナイトはアクションエンタメとは少しまた別物かな)
流石ギレルモ監督!!やっぱ映画撮るの上手いよこの人。あと趣味の波長が合うよこの人と 笑。
いまのとこヘルボーイシリーズ以外だと二つしか作品を観てませんが、どっちも上手かったし、毎回終わり方が上手。
ヘルボーイⅡはパンズラビリンスやデビルズバックボーンとは監督が同じとは思えないようなノリですが、相変わらず今回もいい終わり方で気持ちが良かった。
コレだけノリの違う作品が作れてかつ良質ってのはあこがれるなー!
今回のヘルボーイはホントにお金があった 笑。もうタイトルまでの時点で前作と事情が違う感じ 笑。多分パンズラビリンスが結構ヒットしたからじゃないかな。
出てくるクリーチャー達の面白い事面白い事。出てくる連中がいちいち(脇役含め)シルエットがカッコイイし、よく出来てて。トロールの市場はもっとゆっくり見たいくらい。あとクリーチャー一体一体に対する監督の愛が感じられたのがとても良かったです。
メインキャラクターの魅力も相変わらずで、新キャラヨハン・クラウスの面白さが半端じゃない 笑。いい人が沢山出てきました。
あとリズ。原作だとちょっと疲れた感じの女性でカッコイイのに対し映画のリズは大分性格が丸いのですが、今回の作品で映画版リズの良さがよく解った気がします。中盤、ある事でしょんぼりしているヘルボーイにリズがかける台詞は、王道っちゃ王道だけど、異端な存在なヘルボーイにとってなんと心強い言葉なことか。俺も言われてみたいよ 笑。
ヘルボーイⅡゴールデンアーミーは良き王道をゆく映画でした。王道だから展開が読めるんだけど、それが気持ち良いというか。
良質の少年漫画みたいな楽しさです。少年の心を持つ方々は(勿論これは少年の心を持った女性も入ってます)楽しめると思います。僕は大好き。早くも続きが気になるくらいです。
全く知らない映画の続編にも関わらず、僕を信用して一緒に見てくだすった御三方にも感謝。かなりハマってくれたようで僕も安心した!!笑
以下反転文字で内容に関わるとこを少々。
楽しかった事は大体上で書いたわけですが、もっと細かい部分で良かったとおもうとこのことでも。
まず音楽。1の時の不完全燃焼感の一因にもなってるんじゃないかなー。1の時はなんか音楽が少し微妙でのりきれないとこがあったのだけど、今回は良かったです。それもそのはず。2の音楽はかのダニー・エルフマンなんですよ。
映画音楽家に興味ない人に説明するとエルフマンはあのティム・バートンの映画の歴代の音楽を担当してる人で、クレイジーな音楽も、怪しい音楽も、ノリのいい曲も、しんみりする曲も得意な方です。歌も上手い!
タイトルが出るときの(多分ゴールデンアーミーのテーマ)曲とかね。王道な盛り上げ曲で良かったです。曲は大事だなー!
あと相変わらず映像センスが素晴らしい。ギレルモ監督は実物にこだわる人で(というかきぐるみが好きなんかな)、毎回素晴らしい特殊メイクキャラやセットで僕らの目を楽しませてくれる監督ですが、今回のヘルボーイもそれは当然健在で、むしろ今までで一番『そういう』監督の趣味を爆発させることが出来た作品なんじゃないでしょうか!
今回の敵、ヌアダに仕える…というよりは友人か。トロールのウィンクの出来も凄かった。僕、実写映画で初めてロケットパンチ観たよ 笑。
オークションに乗り込むシーンで一発お見舞いした後に戻すときの動き!楽しいですね。前情報の段階ではただの片手が鉄製のパワー系かと思ってたもんだから、腕が発射されたときはワクワクしたね!!
ゴールデンアーミーとその起動の時の歯車の動きとか、王冠のギミックとか、前述のウィンクの腕とか、機械じかけの動きがとってもカッコよかった。これ観てワクワクしない少年はいないよ!
ヌアダもいいキャラだったなー。ただのクール系悪役と思いきや、なかなか可哀相というか、正しい事をしようとして、自分の心に反してる、良いいい悪役でした。殺陣もカッコよかったし。登場シーンからヌアダはカッコよかった。シルバーランスカッコよかった。ヌアラ姫はすんごい白塗りだけど綺麗だった。
ベツムーラの執事もいいデザインだったし、ヌアラ姫が逃げ込む店の頭が教会みたくなってる奴も良かった。声も教会に響く感じの音で面白かったし。あとウィンクが死んだ事をヌアダに伝えたあの生き物もキモオモシロイデザインだったし。あと‘おでき’の子とか…色々!
インタビューでギレルモ監督が「クリーチャーは細かいパーツよりシルエットが大事」と言ってたけど正にそれで、出てくるクリーチャー全てが面白かった。死の天使の、女の人のような男の人のようなつかみ所のない雰囲気とかも良かったし。書くと切りないな 笑。
シーンでいくと、エレメンタルとの戦闘シーンや、エイヴとヘルボーイが酒飲みながら歌うシーンが一番好きです 笑。勿論ヨハンに関するシーンは全部好きです 笑。スーツなくても全然平気だったとことか、「大丈夫なのかよ!!ww」って声に出して突っ込みたくなったもんね。
まだ色々あるけどそろそろ文が長すぎるので最後に一つ。
細かいところの上手さは沢山あるのですが、一つ印象的だったのは、エレメンタルとの戦闘で、最後にヘルボーイが止めをさした後、電光掲示板の上でがっくりきてるシーン。
ちょうどヘルボーイを真ん中にカメラが上から撮るんですが、そのときエレメンタルの体液で美しい緑の広がった地面と、ギャーギャー騒ぎ立てる人間達のいるコンクリ地面が左右に広がっているんですが、ちょうどその境目にヘルボーイがくるように撮ってるんですね。
そのカットはホンの一瞬なんだけれど、上手いレイアウトだなー!と関心しました。流石ギレルモ監督。
1の時から付きまとってた、『選択』とヘルボーイの困惑を表現したシーンでした。一応今作は選択以上に幸せの為に生きるヘルボーイで幕を閉めているけれど、もし3が出るなら…というか今後展開がクライマックスに近づく程、今度は今作でリズが死の天使に迫られた選択の答えが待っているような気がします。
そしてその答えに直面した時にまた、ヘルボーイの大きな選択が最期を決めるんだろうなー。結局それが死の天使の言うヘルボーイの定められた存在理由ですからね。ワクワク
まあ長々と書きました。ギレルモ監督は、ロードオブザリングの前作品ホビットの冒険の映画化も手がけるそうで、そっちも楽しみに待ってます。
追伸:ヘルボーイⅡの劇中に、1で出てきた人気のマゾ殺し屋カール・クロエネンくん(原作漫画だと超ヘタレ)のマスクが飾ってあるシーンがありました。これから観る!って人は探してみよう!!笑
PR